産後(産褥)の異常 平成20年9月25日(木)放送原稿
分娩直後から6~8週間に現れることが多く、子宮・乳房以外の症状も出現する。
主なものは、
1)子宮復古不全:産後2週間しても血性悪露が続く
器質的;胎盤・卵膜(胎盤)の遺残
機能的;子宮収縮不全(多胎妊娠・羊水過多など子宮の過度な進展)
2)産褥熱:分娩後2日以上38℃以上の発熱
子宮内の感染による
3)血栓症:産褥期は非妊婦に比べて血栓が形成されやすい
肥満・高齢・帝王切開術後に産後1~7日後位に起こる。
①表在性血栓性静脈炎;表在の静脈に血栓形成し炎症が起こったもの
②深部静脈血栓症;深部静脈に形成し、肺血栓塞栓症となり呼吸困難、
胸痛を訴え母体死亡の原因となる。
③予防;帝王切開後は早期離床・積極的な運動・弾性ストッキング着用
4)産褥乳腺炎:乳汁のうっ積によって起こる。
産褥1~2日で生理的に乳房の腫脹・痛みが出現し搾乳などで
乳汁うっ積を予防した場合には罹患しない。
怠ったり、うっ積が取れないと・・・・
うっ帯性乳腺炎(3,4日);乳管に一致した乳房の腫大・発赤・熱感
乳房マッサージで回復⇒乳頭から細菌感染すると
化膿性乳腺炎(2~4週間);38℃以上の発熱
乳房の腫脹・疼痛・発赤・熱感出現
(治療)抗菌薬・乳房マッサージ・冷罨法
5)精神障害:・分娩後のホルモン変化
・育児の不安・疲労などで発症
①マタニティーブルース;産後3~10日に発症し2週間ほどで消失する。
育児に対する集中力の低下、涙もろさが出現するが一般的には治療を
要しない。
②産褥期精神病;産後1ヶ月以内に発症
産後うつ病;強い鬱状態 約50%
神経症様状態;神経衰弱様症状 約20%
非定型精神病状態;意識レベル低下、幻覚、妄想を訴える。
精神科医による治療を要する。原因は分娩・産後の出血による循環不全
(2008年08月19日更新)



